SREBP-1c遺伝子のin vivoプロモーター解析

1東京大学医学部糖尿病代謝内科、2東京大学大学院医学系研究科疾患生命工学センター臨床医工学部門、3東京大学大学院医学系研究科クリニカルバイオインフォマティクス研究ユニット、4筑波大学大学院人間総合科学研究科内分泌代謝・糖尿病内科、5筑波大学先端学際領域研究センター

武内謙憲4、矢作直也1,3,5、中川嘉4、関谷元博1、松坂賢4,5、大橋健1、位高啓史2、片岡一則2、山崎力3、永井良三3、清水律子5、山本雅之5、山田信博4、大須賀淳一1、島野仁4,5、門脇孝1

【目的】SREBP-1cはトリグリセリド合成系の諸酵素の活性を調節する転写因子で、摂食後に肝臓や脂肪において顕著に発現が誘導されてくる。この現象は培養細胞にて再現することが困難なため、そのメカニズムは十分に解明されていない。そこで、SREBP-1cのin vivoプロモーター解析を行った。【方法】SREBP-1c遺伝子上流のプロモーター領域にレポーター遺伝子を繋いだコンストラクトを用いて、トランスジェニック(Tg)マウスならびにアデノウイルスベクターを作成した。【結果】樹立されたTgマウスの肝臓、脂肪組織において、内因性のSREBP-1cの発現に一致して摂食時にレポーター活性が顕著に増加した。また、アデノウイルスベクターの導入によっても同様の結果を示した。【結論】SREBP-1cプロモーター活性の変化を生体で定量することが可能となった。